ウェブマスターがウェブのことを書いたら

ウェブマスターとして働いている管理人がウェブで躓いたこと、ググったことを備忘録として書いています。主に技術的なこと、WEBサイト設計のこと

ブログやメディアサイトで回遊率を改善したときの実例と方法

      2016/02/12

 - サイト設計

ブログやブログ形式のメディアサイトなどで回遊率をアップしたときの改善の実例を紹介します。このサイトのようにブログ形式のサイトや、最近よくあるオウンドディアとして運用しているメディアサイト(WPやMTなどで作られているサイト)などの記事配信型のケースです。

方法の大枠としては以前のサイト内回遊率を高める方法についてで書いていますが、以前の記事は古いので最近の実例で紹介します。

方法1.記事終わりに誘導リンクの追加

まず記事の終わりに次の記事への誘導リンクを追加しました。

記事ページイメージ画像

このときに重要なのが、この記事(みている記事)を読んだユーザーがこのあとに知りたい情報、見たい情報を想像して記事を選ぶことが大事です。ただ単純に関連する記事を機械的にもってきてもあまり変化がないです。
次に見たいであろうと思う記事がなければ新たにその記事を追加するのが効果的です。

実際にこのサイトの場合でも、記事を追加するときに次に読みたいであろう記事がまだないときは、誘導リンクはなしで公開し、後に誘導記事を追加アップしたときに以前の記事にリンクを追加しています。

結果、一番大きく変化したページで直帰率が87%から69%に大幅改善しました。ページ/セッションで1.27から1.77
(かなりおおきいと思います。)

直帰率の変化

変更した日を境に改善しています。記事ページ全体の平均でも5%程度は改善しました。

もともと、ページ内には、関連記事のリンクを設置しているブロックを設けてはいましたがいまいち効果がない状態であると思いました。(直帰率87%という点から)

原因を考えてみますと、本文を見終わった人は、ざっくりと以下のパターンに分かれるのではないかと思います。

1、記事を見て問題解決できた
2、記事を見て問題解決できていない
3、その記事にいたく感動してもっと知りたい、このサイトの記事をもっと見たいと感じた

このページの記事はある程度、問題を解決できている内容にはなっている(検索流入してきているキーワードでの答えは返せている)と思いますので上記の1の「記事を見て問題解決できた」ケースだと仮定しました。

その場合、問題解決できているので、他のブロックに目を移すことは難しいのではないかと思いました。なので、本文に続くかたちで記事下に、この記事を読んで問題解決できた場合、おそらくこういう事が次に知りたいんじゃないか、という記事のリンクを追加しました。

本文内に記事のリンクをすることで確実に見てもらえる状態になります。リンクの数も1つにすることで選択肢を絞っています。複数リンクにすると迷ってしまう可能性があるので、1つにしました。

方法2.関連リンクの表示

定番ですが、wpのプラグインでもある関連記事リンクの追加です。記事の下に表示されるように追加します。多くのブログでも改善方法として紹介されていますが、どう変化するかまとめてみます。

配置イメージはこんなかんじですね。サンプルイメージです。
関連記事イメージ

改善結果は

Aのサイト…200記事位あるサイトに関連記事表示をしました。結果、記事ページの直帰率平均で変更前85%から81%に改善されました。結構変わりました。

Bのサイト…50記事程度、78%から76%、ほか・・・など。

記事数やサイトの分野、構成で数値の変化は変わりますが、私の経験上、いくつかのサイトのケースを見てもだいたいが改善されています。

数値の変化が低い、もしくはない記事もあったのでその記事を見てみると、まだ関連記事がなくリンクが表示されていない記事が多いです。

このことからも、関連記事リンクの追加が有効だと思います。が、大きな改善!とまではいかないと思います。ないよりあったほうがいいよね程度でしょうか。

この変更のポイント

表示の仕方も重要だと思います。まず、画像を表示するのかしないのか、数は何個表示するのか。これは複数のサイトで色々試して見ましたが、サイトの構成や分野で変わってきます。

画像は?

画像にオリジナル性があって画像自体で訴求できる場合、記事内容をイメージできる、読んでみたいと思わせられる場合は画像を表示する方がいいです。

画像自体にオリジナル性がない場合(ほかのサイトでもよく見るフリー素材など)だと、画像での引きが弱いので、記事のタイトルが見やすい方がクリックされやすいと思います。

フリー素材ばかり並んでしまうのだったら、いっそのこと画像なしの方がいいかもしれません。

表示数は?

表示数に関しては、サイトのデザイン(ビジュアルではなく)によるところが大きいです。横に並ばせている、縦に並ばせている、画像を大きく見せているなどによって変わります。私の感覚では多すぎない方がいいと思います。4つ位に絞ったり。ですが、画像訴求できるのであれば多く並ばせるのもありかもしれません。

これは実際に数を変更してみて、アクセス解析で変化を見てみるのがいいです。アナリティクスであれば変化前と変化後で、直帰率がどれくらい変化したのか。

設置する場所は?

本文のすぐ下の方が目に入るので見逃しにくくなりクリックされやすくなります。コメント欄を挟んだり、広告を挟んだりすることで本文を読んだあとに目に入りづらくなるとクリックされにくくなります。

サイトの目的が回遊率アップなのであれば本文の近くに配置する方がいいです。

逆に悪くなる場合もあります

それはサイトの構成で次への誘導がすでにある場合に悪くなっています。もともと続きのページが多いと回遊率は高いです。シリーズものなど次のページに遷移する必然性がある場合ですね。

その場合、関連記事を表示させてしまうと本来次に読むページがあるのに、選択肢が増え、関連記事に移動してしまい、結果サイトから離脱してしまう。そうなると回遊率が下がる場合があります。

何も誘導リンクがない場合は

記事下に誘導リンクなしで、関連記事のリンクもない場合は一番回遊率(ページセッション・直帰率)は低いです。

関連記事の表示も、次の記事への導線もなければ、その記事だけを見て離脱してしまう確立は高くなります。サイト内で回遊させたければ何らかの次への誘導リンクが必要だと思います。

(少し余談)もともと回遊率が高くなるサイト構成

検索結果からトップページにランディングした場合や、アーカイブページにランディングしてきた場合、記事ページではないのでページ内のどれかのリンクをクリックして次のページへと遷移します。そういう動きが多いページ構成だと回遊率(ページ/セッションや直帰率)は高い傾向にあります。

回遊率の見方は↓こちらに書いています。
サイトの回遊率がどのくらいかアナリティクスで確認する方法・見方